第六十二番 宝寿寺
第62番札所 天養山 観音院 宝寿寺(てんようざん かんおんいん ほうじゅじ)
宝寿寺について
四国八十八箇所第六十二番札所である宝寿寺は、天平年間(729-749)に聖武天皇が諸国に一宮を造営した際、伊予国一宮の法楽所として創建されました。
当初は「金剛宝寺」と称し、道慈律師が勅命を受けて別当寺を建立、天皇からは『金光明最勝王経』が奉納されました。
大同年間(806-810)には弘法大師が訪れ、聖武天皇の妃・光明皇后の姿をかたどった十一面観世音菩薩像を彫造して本尊とし、寺号を「宝寿寺」と改めて霊場としました。
この時期、国司・越智氏の夫人の安産祈願が霊験あらたかだったことから、安産の観音としても信仰を集めました。
もとは中山川下流の白坪にあり、大山祇神社の別当寺として、また伊予三島水軍の菩提寺として栄えましたが、度重なる洪水被害により天養2年(1145)に堂宇を再建し山号を「天養山」と改めました。
天正13年(1585)には豊臣秀吉の四国征伐で壊滅し、寛永13年(1636)に宥伝上人によって現在地付近に再興されました。
明治の廃仏毀釈で一時廃寺となりましたが、明治10年(1877)に大石龍遍上人により再興され、大正10年(1921)の予讃線工事に伴い現在地に移転しました。
今日では美しい日本庭園を配した境内に本堂と大師堂が建ち、静かな佇まいを見せています。
- 創建
- 天平年間(729〜49)
- 開基
- 聖武天皇
- 宗派
- 真言宗単立
- 御本尊
- 十一面観世音菩薩
- 御真言
- おんまかきゃろにきゃそわか
- 御詠歌
- さみだれのあとに出たる玉の井は
白坪なる一宮かわ
- 住所
- 〒799-1101 愛媛県西条市小松町新屋敷甲428
- 電話
- 0898-72-2210
- 駐車場
- 無料 ※注意
- アクセス
- 霊場会サイト
- https://88shikokuhenro.jp/62houjyuji/
- Wikipedia
- https://w.wiki/CCWB