第五十六番 泰山寺

第56番札所 金輪山 勅王院 泰山寺(きんりんざん ちょくおういん たいさんじ)

泰山寺について

四国八十八箇所第五十六番札所である泰山寺は、弘法大師による治水の奇跡にまつわる伝説で知られています。

弘仁6年(815年)、この地を訪れた大師は、毎年梅雨時に氾濫して人命を奪うため「人取川」と呼ばれ、悪霊の祟りと恐れられていた蒼社川の治水に取り組みました。
村人たちと堤防を築き、「土砂加持」の秘法を七座にわたり修したところ、満願の日に延命地蔵菩薩が空中に現れ、祈願の成就を告げたといいます。

大師は修法の地に「不忘の松」を植え、感得した地蔵菩薩像を彫造して本尊とし、寺を建立しました。
寺号は『延命地蔵経』の十大願第一「女人泰産」に由来し、また裏山の金輪山を死霊の集まる泰山になぞらえ、亡者の安息を祈る意味も込められています。

天長元年(824年)には淳和天皇の勅願所となり、七堂伽藍と地蔵坊・不動坊など十坊を擁する大寺院として栄えましたが、度重なる兵火により規模を縮小し、金輪山頂から現在の麓に移転しました。
境内の右約300メートルの「塔の元」は、『八宗綱要』を著した学僧・凝然の生誕地とされています。

創建
弘仁6年(815)
開基
弘法大師
宗派
真言宗単立
御本尊
地蔵菩薩(伝弘法大師作)
御真言
おんかかかびさんまえいそわか
御詠歌
みな人の詣りてやがて泰山寺
来世の引導たのみおきつつ
住所
〒794-0064 愛媛県今治市小泉1-9-18
電話
0898−22-5959
駐車場
無料(普通車30台、マイクロバス10台、大型バス4台)
アクセス
【最寄駅】
今治駅34分(2.4km)
【最寄バス停】
小泉10分(700m)
霊場会サイト
https://88shikokuhenro.jp/56taizanji/
Wikipedia
https://w.wiki/CCVu

四国八十八ヶ所霊場