第五十四番 延命寺

第54番札所 近見山 宝鐘院 延命寺(ちかみざん ほうしょういん えんめいじ)

延命寺について

四国八十八箇所第五十四番札所である延命寺は、天平年間(729-748年)に行基菩薩が近見山(標高244メートル)に創建し、七堂伽藍と100坊を擁する大寺院でした。
行基は大日如来の化身とされる不動明王像を本尊として彫造しました。

弘仁年間(810-824年)、弘法大師が嵯峨天皇の勅命により伽藍を再興し、「不動院・圓明寺」として信仰と学問の中心道場としました。
明治維新まで「圓明寺」の寺号を使用していましたが、第五十三番札所との混同を避けるため、俗称の「延命寺」に改められました。

寺の歴史において特筆すべきは、文永5年(1268年)に華厳宗の学僧・凝然が西谷坊に籠もり、倶舎・成実・律・法相・三論・天台・華厳・浄土の八宗を解説した入門書『八宗綱要』を著したことです。

数度の火災を経て、享保12年(1727年)に近見山麓の現在地に移転し、昭和3年(1928年)に本堂を新築しました。
境内には四国で二番目に古い真念の道標が残り、春の彼岸には馬酔木の白い花が咲き誇ります。

創建
養老4年(720)
開基
行基菩薩
宗派
真言宗豊山派
御本尊
不動明王(伝行基菩薩作)
御真言
のうまくさんまんだばざらだんせんだまかろしゃだそわたやうんたらたかんまん
御詠歌
くもりなき鏡の縁とながむれば
残さず影をうつすものかな
住所
〒794-0081 愛媛県今治市阿方甲636
電話
0898-22-5696
駐車場
有料(普通車30台/100円、マイクロバス・大型バス6台/500円)
アクセス
【最寄駅】
今治駅47分(3.4km)
【最寄バス停】
桜ケ丘団地前6分(450m)
公式サイト
https://enmeiji.info/
霊場会サイト
https://88shikokuhenro.jp/54enmeiji/
Wikipedia
https://w.wiki/CCVq

四国八十八ヶ所霊場