第四十二番 仏木寺
第42番札所 一カ山 毘盧舎那院 仏木寺(いっかざん びるしゃないん ぶつもくじ)
仏木寺について
四国八十八箇所第四十二番札所である仏木寺は、牛の背に乗った弘法大師の伝説で知られ、地元では本尊の大日如来にちなんで「大日さま」と親しまれています。
寺伝によれば、大同2年(807年)、この地を訪れた弘法大師は一人の老人が引く牛に出会い、誘われるままにその背に乗って進んだところ、楠の大樹の梢に光を放つ宝珠を見つけました。
これは大師が唐から帰国の際、有縁の霊地が選ばれるようにと三鈷とともに東方に投げた宝珠でした。
大師はこの地を霊地と感得し、その楠で大日如来像を彫造して眉間に宝珠を埋め込み、「一カ山仏木寺」として開創しました。
このとき『般若心経』と『華厳経』一巻を草字体で書写して奉納したとも伝えられています。
寺は牛馬安全の守り仏として信仰を集め、鎌倉時代には宇和島領主・西園寺家の祈祷所・菩提寺となって隆盛を極めました。
戦国時代の戦乱による苦難を乗り越え、今日まで法灯を守り続けています。
境内には家畜堂と呼ばれる小堂があり、ミニチュアの牛馬の草鞋や陶磁器、扁額などが所狭しと奉納されています。
かつては近隣の農家が田植えの後に参拝して牛馬の守護札を受け、畜舎に貼る習わしがありました。
現代では、農耕用の家畜から闘牛、さらにはペットまで、広く動物の守護と供養の寺として多くの信仰を集めています。
- 創建
- 大同2年(807)
- 開基
- 弘法大師
- 宗派
- 真言宗御室派
- 御本尊
- 大日如来(伝弘法大師作)
- 御真言
- おんあびらうけんばざらだどばん
- 御詠歌
- 草も木も仏になれる仏木寺
なお頼もしき鬼畜人天
- 住所
- 〒798-1102 愛媛県宇和島市三間町則1683
- 電話
- 0895-58-2216
- 駐車場
- 無料(15台)
- アクセス
- 霊場会サイト
- https://88shikokuhenro.jp/42butsumokuji/
- Wikipedia
- https://w.wiki/CCVQ