第四十一番 龍光寺
第41番札所 稲荷山 護国院 龍光寺(いなりざん ごこくいん りゅうこうじ)
龍光寺について
四国八十八箇所第四十一番札所である龍光寺は、伊達家十万石の城下町・宇和島から北東に10キロメートルほどの三間平野を見下ろす丘に位置し、地元では親しみを込めて「三間のお稲荷さん」と呼ばれています。
大同2年(807年)、この地を訪れた弘法大師の前に稲束を背負った白髪の老人が現れ、「われこの地に住み、法教を守護し、諸民を利益せん」と告げて忽然と姿を消したといいます。
大師はこれを五穀大明神の化身と悟り、稲荷明神像を彫造して堂宇に安置しました。
同時に本地仏として十一面観世音菩薩像を、脇侍として不動明王と毘沙門天を造像し、「稲荷山龍光寺」と号して四国霊場の総鎮守の寺として開創しました。
龍光寺は創建以来の神仏習合の面影を今に伝え、その特徴的な景観は寺院でありながら山門が鳥居である点に表れています。
鳥居をくぐると仁王像に代わって狛犬が参拝者を迎え、境内には狐とお地蔵さんの石像が並び、仏と神が調和して祀られています。
明治の神仏分離令により旧本堂は「稲荷社」となりましたが、新たに建立された本堂には稲荷の本地仏であった十一面観世音菩薩が本尊として、その傍らに弘法大師勧請の稲荷明神像が祀られています。
現在の寺の配置は、石段を上がると本堂と大師堂があり、さらに上方に稲荷神社が鎮座するという特異な構造となっています。
もともと農業の守り神として信仰を集めた寺でしたが、江戸時代には商売繁盛や開運の御利益を求める参拝者も増えたといいます。
寺の立つ三間平野は四季折々の草花が美しく、毎年11月頃にはコスモス祭りが開かれ、今も多くの人々の信仰を集める霊場となっています。
- 創建
- 大同2年(807)
- 開基
- 弘法大師
- 宗派
- 真言宗御室派
- 御本尊
- 十一面観世音菩薩
- 御真言
- おんまかきゃろにきゃそわか
- 御詠歌
- この神は三国流布の密教を
守り給わむ誓いとぞ聞く
- 住所
- 〒798-1115 愛媛県宇和島市三間町戸雁173
- 電話
- 0895-58-2186
- 駐車場
- 無料(20台)
- アクセス
- 霊場会サイト
- https://88shikokuhenro.jp/41ryukoji/
- Wikipedia
- https://w.wiki/CCVP